第48回衆院選ふりかえり

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第48回の衆議院議員選挙が終わりました。
このブログで政治の議論をする気はないのですが、

  • 今回の選挙期間中に読んで心に残った記事
  • その記事を読んでの考察

を記録しておこうと思います。

選挙の心構えについて

記事

まず最初に取り上げるのは、ライフネット生命の出口治明さんのインタビューです。
出口さんは沢山本を出しているのでやや食傷気味だったのですが、このインタビューには良いタイミングで出会うことができました。

「ろくな候補者がいない」とか「ろくな政党がない」からアホらしくて選挙に行かないっていう考え方をよく聞きます。無意識の前提として、「選挙に出る人は立派な人に決まっている」とか、「政党はまともなもの」と考えているからそういう意見が出るんですが、それって人類史上ありえない幻想なんですよ。

イギリスの政治家ウィンストン・チャーチルは「選挙に出るやつはみんなろくでなし。変なやつばっかり。自分も含めて」と言っています。もてたいとか、金もうけしたいとか、目立ちたがりやとかね。

「そんなとんでもない人たちの中から、誰に税金を分けてもらったら相対的にマシかという消去法の『忍耐』を選挙と呼ぶ。だから民主主義は最低なんだ。ただし、過去に試みられてきた王政や貴族制など他のあらゆる政治形態を除いては」と続けています。チャーチルが100年前に言ったことに尽きるんです。

出所:朝日新聞デジタル

考察

「投票したい政党がない」というのは、今まで選挙の度に思っていたことでした。
特段の支持政党がない私にとって、本心から投票したい政党がないままに比例代表の投票を行うことはなんだか後ろめたいものでしたが、今回投票前にこの記事に出会えたおかげで、考えを整理した上で投票ができました。

「民主主義は最低なんだ。ただし、過去に試みられてきた王政や貴族制など他のあらゆる政治形態を除いては」

のフレーズは非常によく耳にする印象なのですが、チャーチルの発言全体を踏まえるとこの部分はむしろおまけで、本当に言いたいのは選挙に対する考え方の部分だったようですね。

政党の移籍について

記事

今回の選挙では希望の党結党に伴い、多くの候補者が所属政党を変更して選挙に臨みました。
そんな候補者の中でとりわけ注目を集めたのが福田峰之さんだったかと思います。
私も記事を読んだ時は、本当にあの福田さんが離党したのかと驚いた記憶があります。

現職の副大臣が自民党を離党し、新党に参加する――。そんな珍事ともいえるような驚愕のニュースが飛び込んできた。

9月24日午前、福田峰之衆院議員は若狭勝衆院議員とともに東京・豊島区にある若狭氏の事務所で会見。福田氏は「私の考えと若狭さんの考えについてはほぼ一致する」と発言した。福田氏の言葉からは、若狭氏側と水面下で交渉してきたことがうかがえる。福田氏は「新しい社会の中に望まれる人材、政治家を輩出することをやりたい」と説明。25日に自民党に離党届を提出するという。

出所:東洋経済ONLINE

考察1

私のFBタイムラインを見る限り、福田さんの記事につくコメントの9割以上は反対意見でした。
似たような状況に置かれた議員として思い浮かぶのは、田村耕太郎さんです。
この時も相当にバッシングを受けたという印象があります。

ここで考えたいのは「なぜ皆ここまで離党議員に厳しいのか」ということです。
離党議員に対して世間が厳しい理由として、ぱっと思いつくのは以下のようなものです。

  • 「離党の理由は選挙に通るためじゃない」等と言いながら、明らかに比例復活のおこぼれ目当てであるように見える
    →この候補は嘘つきなのではないかと感じる
  • 所属政党を変更するということは自分の主義主張を変更するということとニアリイコールである*1
    →この候補は信念がないのではないかと感じる
*1ひょっとするとここは、世代によっては解釈が異なるかもしれない。
組織への帰属をそこまで重視しない世代は、所属政党の変更により主義主張が変わるという点を重視しますが、
もう少し上の世代は、自分を育ててくれた組織を裏切ってどうこう、みたいな点を重視する気もしますね。

考察2

「嘘つき」疑念の解消

考察1を前提に、離党議員が支持を得るにはどうすればいいかを考えてみます。
支持は共感に基づくとすれば、離党議員は上記2つの疑念を解消して共感を獲得する必要があります。
今回福田さんは、離党は選挙に通るためであることをうっすら認めていました。

離党届提出後、福田氏は記者団に「政策を実現するには議員になることが極めて重要だ。そのための方法論として、批判があっても邁進する」と述べた。

出所:産経ニュース

世間が疑ってかかってくる以上、もっと堂々と選挙目当てであることを認めるのは共感を呼ぶ方法の一つかなと思います。
ここは開き直るというよりも、現状分析を事実と一緒に提示すれば「まぁ仕方ないのかな」と思う気もします。

「信念がない」疑念の解消

こちらはちょっとソースに当たれなかったのですが、福田さんが自民党を離党する理由として
「この年になり、自民党でのポジションに先が見えてしまった」「挑戦がしたい」
といったような趣旨の発言をされていたように記憶しています。
(ソースに当たれたら修正し、クレームが来たら消します)

  • 私にはXXXという成し遂げたい政策がある
  • そのためにはYYYというポジションにつかなければいけない
  • 今の政党では上が詰まっていてポジションにつけそうにない

みたいな開き直りも、やり方によっては行き詰まりを感じている全国のおじさん層から一定の共感は得られるのかな。少なくとも「しがらみ」とか「既得権益」みたいなビッグワードを振り回すよりは効果的な気がします。

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